終局までの Leela の判定結果を得る

Leela の判定結果を得るには,次のように実行します。
1)『SGF』データをLeelaに読み込み,「10手戻し」ボタンを何回も押して,対局初期時の棋譜に戻します。
2)メニュー『Analyze』→『Stary/Stop Analysis』をクリックします。同時に,『Analysis Window』と『Show Histogram』にチェックを付けます。
3)「10手進み」ボタンを何回も押して,終局まで進めます。
このようにすると,下図に示すような図が得られます。


勝率ヒストグラムの逆転場所に注目する

勝率ヒストグラムが逆転している場所の手前をクリックします。
例えば,下図の矢印場所をクリックします。(注:その付近を何度か クリックすると,勝率ヒストグラムが細かく変動します。)


下図のように,クリックした時点の棋譜が表示されます。

上図の碁盤中で赤やボヤーとした灰色の場所は,Leela が推奨する着手候補点です。
最初は,赤色の場所は,F12 と F9 の2ヶ所あります。しかし,すぐに F12 は消えて,F9 が優勢になります。実践でも,黒はここ F9 に打っています。しかし,この後はどのように打ってもうまくいきません。

複雑な攻め合いの帰趨を読む難しさ

Leela の解析がうまくいかない理由は,黒石群と白石群が複雑に絡み合っているところでは,攻め合いの帰結を正確に判定できないためと推測されます。
そこで,有料ソフト「天頂の囲碁」に解析させると,F12 が優勢になります。

Leela の解析でも,解析結果 Analysis - Score Estimate を見ると,下図のように,第2候補として F12 が表示されているので,矢印で示した候補点( F12 )をクリックしてみましょう。

下図のように,候補点( F12 )に打った後の想定展開図が示されます。

お互いに切り違えて,左下の黒石と右辺の黒石は生きていません。しかし,左上の白石も目がなく,黒に較べて手数が少ない状態で,この攻め合いは,黒の勝ちです。従って,候補点( F12 ),すなわち,黒1の抑えが勝着と言えます。

この抑えを逃して,実践では,下図のような展開になりました。

上図の赤くボヤーとした場所に打たれると,右辺の黒が切り離されてしまいます。後は,実践図と似たような展開になってしまいます。